生活習慣病の主な種類と原因とは?
生活習慣病とは、食事や運動、喫煙、飲酒、睡眠、ストレスなど、日々の生活習慣が原因で起こる病気の総称です。現代社会において、ストレスや偏った食事、運動不足などにより、「生活習慣病」を発症する人が増えています。かつては中高年によく見られる病気でしたが、近年では若い人でも発症するケースが見られ、世代関係なく気を付けなくてはいけません。
本記事では、生活習慣病の種類や原因、治療法、予防方法について解説します。
生活習慣病とは?
生活習慣病とは、食事や運動、喫煙、飲酒、睡眠、ストレスなど、日々の生活習慣が原因で起こる病気の総称です。かつては「成人病」と呼ばれていましたが、若い人でも発症するようになったことから、現在では「生活習慣病」と呼ばれています。病気の進行がゆっくりであることから、自覚症状が出にくく、発見が遅れることが多い点が特徴です。また、症状が現れたときにはすでに重篤化していることもあるため、健康診断などを定期的に受けることで早期発見が可能です。
生活習慣病とはどんな病気?
生活習慣病は、主に血圧が高い状態が続き血管に負担のかかる「高血圧」や、血糖値が慢性的に高くなる「糖尿病」、血中のコレステロールや中和脂肪が多い「脂質異常症」などのことを指します。ほかにも、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、脂肪肝、痛風などがあります。これらの疾患は、併発する可能性があるため、注意が必要です。たとえば、糖尿病を患っている方は高血圧や脂質異常症を併発する可能性が高く、互いに悪影響を及ぼすことがあります。さらに、慢性的な疾患が引き金となって、心疾患や脳血管障害といった命に関わる重大な病気へ発展するリスクもあります。生活習慣病は日常的に感じる慢性的な不調とは異なり、健康を脅かす可能性のある深刻な症状として考える必要があります。
生活習慣病の原因
生活習慣病は、偏った食生活が主な原因となって発症します。例えば、塩分や脂肪分を必要以上に摂取したり、野菜不足であったり、過剰にカロリーを摂取するような食事を日々続けていると、生活習慣病の要因の一つとなります。そのほか、運動不足も生活習慣病の原因の一つです。運動量が足りないと、代謝が悪くなったり体重が増えたりするため、血糖値を下げる効果のある「インスリン」の働きが悪くなり、生活習慣病にかかりやすくなります。喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進行させる原因です。過度な飲酒は肝機能や血圧に悪影響を与えるため、適量を飲むことを意識することが大切です。また、慢性的なストレスや不規則な生活もホルモンバランスや自律神経に悪影響を及ぼし、生活習慣病の発症リスクを高めます。生活習慣病の原因は一つではなく、日常生活におけるさまざまな要因が重なることで発症します。
生活習慣病の共通点
生活習慣病と呼ばれる病気には、いずれも長期的に症状が進行するという共通点があります。初期段階ではほとんど症状がわからず、知らないうちに悪化していくため、検査での早期発見が非常に重要です。また、一度発症すると完治が難しく、継続的な通院や治療が必要になることも共通点の一つです。ほとんどの生活習慣病は血管や代謝系に関係しており、血糖値、血圧、コレステロール値などが指標として用いられます。これらの値が基準値を超える状態が続くと、心臓や脳の血管にダメージを与えるリスクが高まるため、注意が必要です。生活習慣病は早期発見と予防することが重要な疾患と言えます。
生活習慣病の治療方法
生活習慣病の治療は、まず日常生活を見直すことが大切です。医師の指導のもと、食事のメニューの改善や適度な運動、禁煙など、その人の生活に対応した指導が行われます。薬物療法が必要な場合もありますが、生活習慣の改善なしには効果が薄れてしまいます。たとえば、高血圧の方であれば、減塩を意識した食事に変えることが大前提です。糖尿病の方であれば、血糖値のコントロールを目的に、定期的な血液検査と合わせて食事制限と運動療法を行う必要があります。また、心筋梗塞や脳梗塞を予防するために、抗血小板薬やコレステロールを下げる薬が処方されることもあります。薬に頼りすぎず、自らの生活を見直す姿勢が治療においては重要です。
生活習慣病は予防が大切
生活習慣病は、予防が何よりも重要です。第一にバランスの取れた食事を心がけ、栄養の偏りを防ぐことが大切です。野菜を中心とした食生活と適量のたんぱく質を摂るよう心がけ、脂質や糖質は過剰に摂取しないよう意識する必要があります。また、日常生活の中で意識的に体を動かすことが効果的です。たとえば一駅分歩く、階段を使うなど、小さな習慣の積み重ねが大きな予防につながります。特別なトレーニングが必要になるわけではないため、誰でも取り入れやすいことが特徴です。また、定期的に健康診断を受け、自分の身体の状態を正しく知っておくことも欠かせません。喫煙や過度な飲酒を控えることも生活習慣病の予防には重要です。このような生活習慣の改善は、病気の予防だけでなく、心身の健康を保つうえでも役立ちます。
年齢や健康状態によって対策を変えることが大切
生活習慣病の予防や治療に取り組む際には、年齢や現在の健康状態を踏まえたうえで、何から取り組むべきか、優先順位を決めることが大切です。若い人であれば、喫煙や飲酒の習慣を見直し、体を動かす時間を増やすことで、発症リスクを未然に防ぐことが可能です。一方、すでに高血圧や糖尿病といった生活習慣病を抱えている中高年であれば、食事制限や薬の服用、継続した通院が欠かせません。また、高齢者の場合無理に体を動かすよりも安全性を重視し、介護予防や転倒防止の観点から生活そのものが安定できるような方法で生活習慣病と付き合っていく必要があります。誰もが同じ方法で治療・予防をするのではなく、年齢や身体の状態に合わせて臨機応変に取り組むことが、生活習慣病と向き合ううえで効果的です。
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