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血便や下血の原因は?一度でも心配すべき?

[2025.03.12]

血便や下血は、体の不調を現すサインであり、「もしかしたら重い病気が潜んでいるかも?」と心配になる方もいると思います。しかし、血便や下血が起こったからといって、必ずしも病状が深刻化しているというわけではありません。逆に、ちょっとした原因から血便や下血を発症し、重症化することもあるため、まずは症状を理解して冷静に対処することが大切です。

本記事では、「血便や下血の原因」や「関連する病気」「血便の検査・治療方法」について解説します。

 

 

1.血便・下血とは?

血便と下血はどちらも血液が便に混じる症状を指しますが、少し違いがあります。血便は便の中に鮮やかな赤い血液が混じっている状態で、直腸や肛門周辺で出血したことを現しています。これに対して、下血は便が黒く変色した状態です。便が黒くなるのは、血液が消化されて色が変わったからであり、腸や胃など、体の上のほうにある消化管から出血していることを意味しています。

血便や下血がある場合は放置せずに何らかの原因があることを理解しておく必要があります。出血の原因を見つけるには、症状の特徴をしっかりと把握し、早期の診断を受けることが重要です。

2.血便・下血の原因

血便や下血の原因はさまざまですが、代表的な例として、「」が挙げられます。痔は肛門周辺の血管が炎症を起こし、出血を起こす症状で、便秘や長時間座っていることをきっかけに発症することが多いです。痔の場合、鮮やかな赤い血液が便に混じることが特徴です。また、大腸ポリープや大腸がんなども血便の原因になることがあります。このような疾患では、腸内で血液が便に混ざり、出血することがあります。

さらに、腸炎やクローン病、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患も血便や下血を引き起こす原因となることがあります。このような病気では、腸内の炎症が悪化して出血を伴うことが多いです。また、消化器系の病気以外でも、例えば、血液をサラサラにする薬を服用している場合は血液が止まりにくくなり、出血する可能性もあります。

原因は消化管の病気に限らないため、注意が必要です。

3.血便がある場合に考えられる大腸疾患の例

血便があった場合、一般的には大腸に関連する病気を疑います。特に、大腸ポリープや大腸がんは、血便を起こしやすい疾患です。大腸ポリープは、腸の内壁に小さな腫瘍ができるもので、良性のものも多いですが、悪性化することもあり、大腸ポリープが悪性化することで便に血液が混じることがあります。一方、大腸がんは、がんが進行することで腸の壁が侵略されて出血を引き起こします。特に大腸がんの場合、血便は鮮やかな赤色ではなく、黒っぽいことが多いです。

他にも、過敏性腸症候群や腸内フローラの乱れなど、消化管に影響を与える病気も血便を引き起こすことがありますが、これらの症状は必ずしも血便を伴うわけではありません。

血便が現れた場合は、早めに検査を受けて原因を特定することが大切です。

4.血便の検査

血便の原因を特定するためには、さまざまな検査を行います。

まずは、問診と視診による診察を行い、その後、便の中に血が混ざっているかを確認するための便潜血検査を行うことが多いです。この検査は、便に微量の血液が混じっているかを調べるもので、目視では確認できない血便を見つけることができる重要な検査です。次に、内視鏡検査を行います。大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、腸内を直接観る方法で、ポリープや炎症、がんなどの病気を発見することができます。さらに、CTスキャンやMRI、超音波検査などを行うこともあり、これらの検査は特に体の上の方にある消化管や他の臓器からの出血が疑われる場合に効果的です。

血便があるからと言って重篤な疾患が隠れているとは限りませんが、適切な検査を受けることが大切です。

5.血便の治療方法

血便の原因に応じて、さまざまな治療方法があります。

例えば、痔が原因の場合は、薬物療法や生活習慣の改善が主な治療方法です。軽度の痔であれば、薬の使用や座薬、食事の改善などで症状が軽減することもあります。一方で、大腸ポリープや大腸がんが原因の場合は、ポリープの切除やがんの治療が必要です。この場合、大腸カメラを用いてポリープを切除することが一般的ですが、がんが進行している場合は手術や放射線治療、化学療法で治療をすることがあります。炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)が原因の場合は、炎症を抑える薬や、体の免疫の働きを弱める薬を用いて治療を行います。また、消化管の上部から出血がある場合、内視鏡を使ってどこから出血しているのかを特定し、止血を行うことも選択肢の一つです。このように、治療方法は症状の原因によってさまざまです。

6.血便を放置するリスク

血便を放置すると症状が悪化する可能性があります。例えば、大腸がんや消化管からの出血が原因の場合、放置すると病気が進行し、治療が遅れてしまうことがあります。特に、大腸がんは病気が進行すると治療が難しくなり、最悪の場合、命にかかわることもありますが、逆に初期段階で発見できれば、治しやすい病気です。また、慢性的な炎症が続くと腸の機能に影響を与え、さらなる病気を引き起こすことがあります。

軽い症状が深刻化する前に、血便がある場合は早期に病院を受診することが重要です。

7.血便は一回だけでも病院に行くべき?

血便が一度だけあった場合にも、心配すべきか迷うかもしれません。結論としては、一度でも血便が出た場合は、病院を受診することが理想です。血便が出た原因を特定するためには、医師による診断が必要です。痔や一時的な食生活の乱れが原因であれば、問題ない場合もありますが、がんや重篤な病気が隠れている場合もあるため、診断を受けることで安心に繋がります。

特に、血便が続く場合や他に体調不良がある場合は、より早く病院での検査を受けることが大切です。診察を受けることで、必要な治療をすぐに行うことができ、症状が悪化する前に対処できます。

 

 

愛知県安城市で内科や消化器内科をお探しでしたら、当院にご相談ください。

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