咽頭異物症
咽頭異物症とは、咽頭喉頭および上部食道に明らかな異物(魚骨や食物残渣等)がないにもかかわらず何かが残っているあるいはつかえていると感じる疾患です。
症状が続くと日常生活に支障が出ることもあり注意すべき疾患です。
咽頭異物症の症状
- のどの異物感・違和感(イガイガする、腫れている感じ、息苦しさなど)を感じる
- 水分などを飲み込む際に引っかかる感じがする
- 不安やストレス負荷が続くと症状が強くなる傾向がある
咽頭異物症の原因
自律神経の乱れ
詳しいメカニズムはわかっていませんが、心身のストレスや不安、抑うつ状態などが関与しているとの報告もみられます。
過剰なストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れて交感神経優位になり、咽頭周囲の筋肉が過剰に収縮し、食道の内側が締めつけられて症状が出ると言われています。
逆流性食道炎
過剰に分泌された胃酸が食道および咽頭に逆流しそれが刺激となり咽頭の違和感・異物感として症状が出ることがあります
咽頭異物症の治療
- 上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査を行い、実際に異物がないか確認します
- 胃カメラで異常がない場合はストレスの除去、または不安感を取り除く内服薬で治療します(限定的に抗不安薬や安定剤の処方で症状が軽減する場合があります) また漢方薬の内服で症状が改善する場合もあります
咽頭異物症は、早期発見と適切な処置が重要です。