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アニサキス症

アニサキス症Anisakiasis

刺身や押し寿司、しめ鯖などをたべて数時間〜10数時間後に激しい腹痛・胃痛を感じたら、それはアニサキス症かもしれません!

下記に該当する方はアニサキス症の可能性があります

  • 非加熱の新鮮な魚介類を食べてから症状が続いている(特にイカ、サバ、アジ、イワシ、サンマ、サーモン、マス、タラ、カツオなど)
  • みぞおち辺りに激しい痛みがある(そこまで激しくないケースもあります)
  • 嘔吐を何度も繰り返している
  • 蕁麻疹が出た(これは認めないケースの方が多いです。逆に認めればかなり疑われます)

特に生のイカ・生の鯖・しめ鯖(しめ鯖は加熱処理されていない)を食べた後 数時間 〜 10数時間(あるいは数日)ほどしておなかが痛む場合にはかなり疑わしいため、早めに医療機関(内視鏡治療を受けられるところが望ましい)を受診して下さい。
最近2週間ほど前から続く腹痛で胃カメラをした際に胃壁に刺入したアニサキスを発見し、除去して速やかに症状改善を認めたケースがありました。非常にレアケースですが、じわじわと長く痛みが続くケースもあるようです。

アニサキス症とは

アニサキス症とは、新鮮な魚介類に寄生しているアニサキスという寄生虫が胃を刺激することによって症状を引き起こす疾患です。アニサキスにより刺激を受けた胃の粘膜は、局所的なアレルギー反応を引き起こしている状態になるため、非常に強い症状が現れます。アニサキスによる苦痛は耐え抜くことが困難なほど辛いものであるため、すぐに医療機関を受診しましょう。また、無理をして放置すると、重症化するケースもあるため注意が必要です。
 アニサキスが持つアレルゲン物質を原因として, アニサキスが寄生する魚の喫食後に蕁麻疹が出ることもあります。

アニサキス症の治療

胃カメラをしてまずアニサキスを確認します。数匹いる場合もあるので、一匹見つけたら他にもいないかどうか観察します。その後、内視鏡用の鉗子を使用してアニサキスを除去します。
ここでポイントがあるのです。
よくネット上に、アニサキスを除去する際の画像として、アニサキスの体の一部を掴んでいる画像を目にします。残念ながらこの方法では治療不成功に終わる可能性があります。
なぜならアニサキスの頭部が胃の壁に残ってしまう可能性があるからです。
アニサキスが死んでしまうから大丈夫なのではないか?という疑問もわくと思いますが、そうではないのです。
アニサキスからしたら人間の胃の中は胃酸のために地獄です。
アニサキスは寄生した宿主の筋肉に入り込むこともありますが、アニサキスは必死で胃酸から逃れるために胃の壁に潜り込もうとしますので、その頭部が胃壁に迷入していることは多々あります。
アニサキスが生きていようが死んでいようが、アニサキスの頭部が胃壁に迷入していればその部位で炎症がおきますから、いくら体部を除去しても頭部が残っていれば問題は解決しません。アニサキスが死んでも頭部は異物ですから炎症反応はおきるわけです。
つまり、アニサキスの頭部ごと除去しないといけないのです。
もちろん胃壁に迷入していない、胃内でうろうろしているアニサキスもすべて除去します。
小腸までいってしまって胃の壁より薄い小腸の壁に迷入して、最終的には小腸貫通して穿孔性腹膜炎になったり、貫通しないまでも腸閉塞を起こしてしまったりすることがあります。放置することは大変危険です。
(ただしアニサキスは人の体内では生きていくことができず、数日で死ぬか排泄されますので、内臓に入り込まなければ問題はありません。)
上記のような正しい方法でアニサキスを除去すれば速やかに症状が収まることがほとんどです。アニサキスの疑いがあれば、我慢はせずに速やかに内視鏡検査を受けましょう。

アニサキス症の疑いがある方は当院へご相談ください

アニサキス症は放置すると重症化することもあるため、無理をせずに早期に内視鏡検査を受けることが重要です。新鮮な魚介類を食べてからの発症であれば、至急医療機関に行くようにしましょう。アニサキス症の疑いがある方は、すぐに当院までご相談下さい。

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